一、待機児童・子どもの貧困の解消による子育て力のアップ
◎待機児童対策~保育士の処遇の向上◎
前回の市議選(2013年)以降、
やら えいさくは、那覇市内の保育定員の増員に取り組んできました。
実は、2013年度からの3年間で、
那覇市では、およそ3500人の保育定員が増えたんです。
ですが、待機児童はゼロになってません・・・・その一方、各保育所では、通う子供たちが定員に満たない、というところが多くあります。
定員数は増えているのに、受け入れ人数を増やせない保育所が多くあるんです。
何が問題なのか? ズバリ・・保育士の不足です。
私は、この問題について、ヒアリング調査をしました。
市内の保育園などを回ったり、保育士経験がありながら、今は民間企業で働いている人たちなどからも話を聞きました。
保育士を辞めた人たちの声で、最も多かった不満は「待遇面」でした。
給与・・休みもとりづらい・・長時間労働をせざるを得ないなど・・・。
こうした問題は、数年ではなく、今すぐにでも解決に向けて動かなければなりません。
国の政策と合わせて、市のレベルでできることを総動員します。
保育士の賃金上乗せ分を交付などの優遇策。
離職を防ぐために保育所の管理者、経営者向けの雇用管理研修を実施。
できることは何なのか、早急な検討をすすめます。
◎「子育て支援」~他の大都市を‘まね’て効果的運営~◎
那覇市にある「地域子育て支援センター」は現在8か所。
他の都市の事例を研究し、さらに効率よく、利用者にとっても便利な運営を目指します。
そのことで、さらに施設を増やせる、ということも可能になります。
例えば、福岡市。小規模な「こどもプラザ」がたくさんあります。保健所の空きスペースや、ショッピングセンター、大学の一角などを利用し、地域のNPOや大学などが運営に参画しています。
大阪市では「児童いきいき放課後事業」という事業があります。
放課後や土曜日、長期休業期間などに、子どもたちが過ごせる場所を提供しています。
そこには学校の空き教室なども活用されています。
こちらも地域のNPOや公益団体などが運営に参画しています。
こうした「他の大都市」の事例のよきところを積極的に‘まね’て、
後述する「子ども食堂」や「無料学習塾」「シルバー人材の活用」などとも併せれば、
那覇市は「日本一の子育てのまち」になり得る可能性を秘めています。
議会として、行政として、他都市の事例をさまざまに研究していくことを提案します。
◎貧困の連鎖を断ち切る~ゆいまーる精神・シルバー人材の活用◎
現在、県の補助金や国の「一括交付金」を活用した、「子ども食堂」や「無料学習塾」などの事業が進められています。
ここには、長期的な視点も必要です。
子どもの貧困の原因は、親が貧困だからです。
貧困ゆえに子育てに手が回らない・・・そういう事情もあります。
これまで述べてきた、「賃金の底上げ」政策、そして働く親が安心して子育てを続けられるような保育所や学童保育の支援策などが重要なのはもちろんです。
加えて、こうした「子ども食堂」「無料学習塾」などで、
沖縄の家庭で伝統的に受け継がれてきた「ゆいまーる」「助け合い」などの「道徳観」を教えていくことが重要です。
「ちゃんとしたごはんを食べる」「勉強・スポーツなどをがんばりきる」という価値観が当たり前であることも伝えていく必要があります。
そこにいる子どもたちが、大人になって子どもができた時、
「わが子に貧困な思いをさせない」「ちゃんとしたご飯を食べさせる」という思いを持ってくれれば、貧困の連鎖の断ち切りにつながるはずです。
そこには、地域の先輩方の力も借りたいと思います。
「元気な高齢者」「シルバー人材」の手助けです。
道徳観は人それぞれですが、たくさんの人たちが子供たちに関わることで、子どもたちは、そこから共通する価値観を見出したり、心の琴線に触れる言葉にも出会えるはずです。
この後も述べますが、
「シルバー人材センター」の充実と事業拡大に取り組み、こうした「子ども食堂」「無料学習塾」などに関わってくださる人たちを増やしていきたい、と思います。